多くの場合、家の入り口に鏡餅を設置するのは避けるべきとされています。
通常、神棚や床の間など、神様が宿るとされる場所に鏡餅を置くことが推奨されています。
しかし、現代の家庭では神棚や床の間がないことも珍しくありません。
では、神棚や床の間がない場合はどのように対処すればよいのでしょうか?
この記事では、以下の内容について解説します。
・なぜ鏡餅を玄関に設置しない方が良いのか
・鏡餅を置くのに最適な場所はどこか
・鏡餅を置く場所がない時の対応方法
・鏡餅の飾り方
鏡餅の設置に迷っている方は、この記事を参考にしてみてください。
鏡餅を設置すべきではない場所とその背景を徹底解説!
鏡餅の設置場所に関する地域の習慣は様々です。
特定の地方では、玄関は家の中で最も低い位置にあたり、土足で汚れやすいため、鏡餅を置くのは好ましくないとされています。
しかし、このような習慣がない地域では、玄関への設置も問題ありません。地域によって慣習が異なるため、その地域の文化に沿って考えることが大切です。
また、年神様を歓迎する場所に鏡餅を飾るというアプローチも一つの方法です。
神様を迎えるためには、玄関をきれいにして明るくすることが推奨されます。
これにより、玄関が清潔に保たれ、心も穏やかになります。
一方で、年神様を歓迎する場所として、トイレやお風呂、洗面所は避けるべきとされています。
これらの場所は水神様が宿る場所であり、食べ物を置くことは好ましくないとされています。
特に鏡餅は湿気が多いとカビが生えやすいため、注意が必要です。
もし設置を希望する場合、プラスチック製などの模造品を利用することをおすすめします。
これらも玄関と同様に清潔に保つことが望ましいです。
実際には、鏡餅を飾る場所に厳密な決まりはありません。
飾る場所に制限はなく、年神様を敬う心と迎え入れる姿勢が最も重要であると考えられます。
鏡餅を飾るのにぴったりの場所と素敵な飾り方
鏡餅を飾る際、伝統的には神様が宿るとされる神棚や床の間が理想的な場所です。
これらの場所は家の中で特別な位置付けをされています。
しかし、現代の住宅では神棚や床の間が設置されていないことも多いです。
そのような場合、鏡餅を高い位置に置く方法が良いでしょう。
例えば、サイドボードの上部、キッチンのカウンター、ダイニングテーブルなど、床からの高さを意識して設置すると良いです。
子供部屋や勉強部屋では、本棚やデスク上が適しています。
高い位置に鏡餅を置くことは、神様への敬意を表す行為となります。
また、鏡餅を置く際の方向も大切です。その年の吉方角を調べ、「恵方」を向けるのが望ましいです。
場所と方角を決めたら、そのエリアを丁寧に掃除し整えましょう。
鏡餅の飾り付け方法としては、以下の手順が一般的です。
- 三方と呼ばれる台の上に四方紅(縁が赤い紙)を敷く。
- 裏白(シダの一種)と譲り葉(長寿の象徴)を重ねる。
- 餅を二重に重ね、最上部に橙を置く。
四方紅は、天地四方を敬い、災いを避ける意味合いを持ちます。
裏白は、左右対称の葉で夫婦円満を象徴し、シダは古い葉と新しい葉が共存することから繁栄を願う意味が込められています。
譲り葉は、古い葉が落ちて新しい葉が生えることから、家系の継続と長寿を象徴しています。
鏡餅を設置する適切な時期は、12月29日を避けて30日までに行うことが望ましいです。
29日は数字の「9」が「苦」を連想させるため、不吉とされます。
また、大晦日に飾ると「一夜飾り」となり、良くない縁起とされています。
この習慣は鏡餅に限らず、他の正月飾りにも同様に適用されます。
まとめ
鏡餅の設置場所は、住んでいる地域の慣習に沿って決めるのが良いでしょう。
特に風習がない場合は、自分が飾りたいと思う場所に設置しても問題ありません。
一般的には、神様がいるとされる場所(例えば神棚や床の間)がおすすめですが、これらがない場合は、部屋の比較的高い位置に飾ることが推奨されます。
設置する場所はきれいに掃除し、明るく保つことで年神様を迎えるのが望ましいです。これにより、部屋も心も清潔で爽やかな状態を保つことができます。
お正月飾りは新年を明るく彩る役割がありますので、新しい年を元気に迎えるためにも、楽しみながら飾り付けをしてみてください。