海外の支店にや国内での異動することが決まった仲間の壮行会の進行役を任され、どうしようもなく困惑しているあなたに。
壮行会の際には、どのように進行を進めればいいのか。
開会の挨拶、乾杯の挨拶など、どれをどの人に頼むべきかで頭を悩ませてはいないでしょうか?
このような疑問は、決して珍しいものではありません。
そうした状況で役立つ、 壮行会での司会進行を円滑に進めるためのスクリプトの作成や 挨拶を行うタイミングやその順序、 そして活用できるフレーズ(セリフ)の例を、ここでご紹介したいと思います。
壮行会の楽しい司会進行マニュアル
壮行会とは、特定の個人や団体が新たなスタートを切る前に、彼らを送り出し、祝福するために開かれる会やパーティーのことを指します。
例えば、海外赴任、転職、引退、長期出張など、新しい生活や挑戦を始める人を応援し、その成功を願って行われます。
壮行会では、参加者が集まって食事を共にしたり、スピーチをしたり、プレゼントを渡したりして、異動する人への感謝や支援を表します。
社内から多数が参加することが多く、司会を任されるととっても緊張しますよね。
このような会は、異動する人に対する励ましや、新しい場所での幸運を祈る意味合いを持ちます。
スムーズに進行させるには、事前にプログラムの流れをしっかり把握しておくことがカギを握ります。
そのためにも、台本の準備は不可欠です。
壮行会の進行プラン(台本)は、大まかに以下の通りです。
開会の言葉
挨拶の開始
乾杯
食事と交流
感謝の言葉
ギフトや花束の贈呈
異動する人のスピーチ
閉会の挨拶(万歳三唱など)
閉会の宣言
壮行会の進行を見ると、司会者が直接挨拶を行うのは基本的に開会と閉会時のみです。
開会や閉会、その他の進行も台本を読み上げれば大丈夫ですので、心配しないでくださいね。
その他の挨拶は、各パートの担当者を紹介し、進行を行うのみで、大きな負担はありません。
各挨拶を担当する役割は、次の通りです。
- 開会の挨拶
- 乾杯の挨拶
- 送る側の人の挨拶
- 花束やギフトの贈呈
- 異動する人(送られる人の挨拶)
- 締めの挨拶(手締めや万歳三唱など)
司会者が最も気をつけるべきは、時間の管理です。
使用している会場には決まった時間があるため、計画通りに事を進める必要があります。
これを実現するには、台本に各挨拶の推定時間を横に記載しておくことが役立ちます。
壮行会を彩る司会進行:挨拶の順序とその理想的な担当者
壮行会におけるタスク配分、誰がどんな役割を担うかが大切です。
適任者に挨拶のお願いをしましょう。
開会の挨拶の適任者
壮行会の開会の挨拶は、通常、組織内で最上位または高い立場にある人物、例えば社長や部署のトップなどに依頼するのが一般的です。
壮行会のスタートにあたる挨拶は、全員がまだ冷静で、アルコールが入る前に行うのが理想です。
この役割は通常、出席者の中で最も高い役職の人が務めます。
理由は、最上位の立場にある人からの挨拶というのは、その会が公式かつ重要なイベントであることを象徴します。
このような人物からの挨拶は、イベントに対する権威と重みを加え、参加者にその重要性を認識させることができるからです。
組織のリーダーが直接挨拶を行うことで、異動する人への尊敬と感謝を直接的に示すことができます。
これは、その人の貢献を認め、新しい道への最初の一歩を祝福する意味合いとなります。
時には、この挨拶と乾杯を兼ねて、乾杯の音頭を取ることもあります。
乾杯の挨拶の適任者
壮行会の乾杯の挨拶は、組織内で比較的高い地位にある人物、しかし最上位ではない人に依頼することが一般的です。
これには、部門のマネージャー、チームリーダー、あるいは異動する人と特別な関係がある同僚などが含まれます。
最上位の立場の人が開会の挨拶を行うことで、イベントに公式感と重みをもたらしますが、乾杯の挨拶を別の重要な人物が行うことで、イベント全体の流れにバランスをもたらすことができます。
これにより、複数のリーダーシップ層が関与することで、組織全体の支持と祝福を示します。
この役割を比較的親しみやすい位置にある人物が担うことで、より温かみのある雰囲気を作り出すことができます。
異動する人と特に親しい関係にある人がこの役割を担うことは、個人的なつながりと感謝の気持ちを表現する良い機会になります。
乾杯の挨拶を誰に依頼するかは、その壮行会の性質や参加者の関係性、組織文化によって異なりますが、一般的には親しみやすさのある上位の役職の人物が選ばれることが多いです。
送る側の人の挨拶:贈る言葉
壮行会での「贈る言葉」の挨拶は、異動する人と特別な関係にある人物に依頼するのが最適です。
これは、親しい同僚、部下、またはその人物の業務やプロジェクトで密接に協力してきた人などが担うことが一般的です。
その理由は、親しい関係にある人物は、異動する人との具体的なエピソードや成果を共有することができ、これが挨拶をより豊かで意味深いものにします。
「贈る言葉」の挨拶を行う人を選ぶ際は、異動する人にとって重要な人物を選ぶことで、壮行会の感動的な瞬間を作り出します。
異動する人が新たな場所での挑戦に向かう際の励みになるようなメッセージを伝えることができます。
花束やギフトの贈呈の適任者
壮行会でのギフトや花束贈呈は、異動する人と親しい関係にある人物、特に感謝や尊敬の意を表したいと考えている人に依頼するのが良いです。
これには、親しい同僚、直属の上司、または部下などが含まれます。
その理由は、ギフトや花束を贈る行為は、感謝や敬意の強い表現であり、親しい人物から受け取る花束は、異動する人にとって大きな感情的な影響を持ちます。
このような瞬間は、壮行会の記憶に残るハイライトとなる可能性が高いです。
ギフトや花束贈呈を親しい人物に依頼することで、壮行会の中で特別な瞬間を作り出し、異動する人への深い感謝と支持を表現することができます。
締めの挨拶
締めの挨拶は、再び重要な役割を果たします。
壮行会の締めの挨拶は、組織内で高い地位にある人物、または壮行会を主催した人物に依頼するのが適切です。
しかし、開会の挨拶をTOPの人物にお願いしているので、この役割はその次の高い地位の人物にお願いすることが望ましいです。
高位の人物が締めの挨拶を行うことで、異動する人物への組織全体の感謝と支持を表現できます。
これは、異動する人への公式な見送りとして、その人の貢献を認め、新しい挑戦への成功を祈る意味合いが含まれます。
壮行会の司会進行役に贈る:台本(セリフ)の例文
壮行会での司会進行にあたり、活用できるセリフのサンプルをご紹介します。
職場で使えるよう、アレンジ自在にご利用ください。
開会宣言
みなさま、ご出席いただき心より感謝します。
本日は、○○部長の新たな門出を祝う壮行会を開催いたします。
本日、司会進行を務めさせていただきます○○と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。
開会の挨拶
それでは、最初に○○社長より開会のご挨拶を頂戴したいと思います。
○○社長、お願いします。
(挨拶の後)○○社長、ありがとうございました。
乾杯の挨拶
続きまして、○○常務に乾杯の音頭をとっていただきたいと思います。
皆様、グラスをご準備ください。
それでは、○○常務、よろしくお願いいたします。
(挨拶の後)○○常務、ありがとうございました。
食事と歓談の時間
これより皆様、お食事と歓談の時間をお楽しみください。
素敵な時間をお過ごしください。
送る側の人の挨拶(贈る言葉)
皆様、お食事はお楽しみいただけていますでしょうか?
美味しい料理と共に、心温まる時間をお過ごしいただけていることと思います。
さて、この素敵な夜に、さらに心に残る一時を加えるため、次に進む前に、特別な方からの贈る言葉をお届けしたいと思います。
異動される〇〇部長への深い感謝の気持ちを込めて、親しい間柄で同期でもある△△部長から、心からのメッセージをいただきます。△△部長、どうぞ前へお進みください。
(贈る言葉の後)△△部長、ありがとうございました。
ギフトや花束の贈呈
続きまして、〇〇部長へ心からの贈り物を贈らせていただきます。
代表して□□さん、お願いします。
異動する人(送られる人の挨拶)
(ギフトや花束の贈呈のすぐ後に(持ったままの状態)
○○部長、これまでのご経験や今後の展望について、何かお話しいただけますか?
○○部長、お願いいたします。
(送られる人の挨拶の後)○○部長、ありがとうございました。
締めの挨拶
それでは、宴もたけなわではございますが、●●専務より締めのご挨拶をお願いいたします。
(万歳三唱がある場合は、挨拶のあとタイミングを見計らって)
それでは、○○部長へにエールを送るため、最後に万歳三唱を行います。
○○専務、ご発声をお願いいたします。
(万歳三唱が終わった後)●●専務、ありがとうございました。
閉会宣言(壮行会の終了)
それでは、皆様、本日の壮行会を終了いたします。
○○部長をはじめとする皆様、今日はご参加いただき、誠にありがとうございました。
○○部長が引き続き新しい(勤務地)でのご活躍をされますよう、心から願っております。
ご参加の皆様は、何かお忘れのものがないかご確認いただければと思います。
皆さま、気を付けてお帰りください。
改めてまして、ありがとうございました。
まとめ
これまで壮行会の司会進行についてご説明しました。挨拶の依頼は主に幹事が行うことが多く、受ける側も準備が必要です。
依頼があったら、可能な限り早めに準備を始めることが肝心です。
司会のスクリプトを作成する際、覚えるべきポイントは多くありませんが、計画的に時間を管理し、練習を積むことが重要です。
これにより、本番ではスムーズに進行できます。
そして、明るく元気な声で、楽しい雰囲気を創り出せるように頑張ってください。
当日は自信を持って業務にあたってください。
お疲れ様でした。